プログラミング教育

小学校で学ぶSTEAM教育についてわかりやすく解説!

2024年現在、教育現場では「STEAM(スティーム)教育」が大きな関心を集めています。
STEAM教育とは、科学 (Science)、技術 (Technology)、工学 (Engineering)、芸術・リベラルアーツ (Arts)、数学 (Mathematics) の各教科の頭文字を繋げた学習法です。
一部の単元に偏らず、総合的な学習の時間として学び育むことで子どもたちが持つ資質や感性を伸ばし、探求心や芸術性も養うことができます。
本記事では、文部科学省や経済産業省からも重要視され推進されているSTEAM教育について、学校の授業での導入例も含めてご紹介いたします。
STEAM教育に関心のある方はもちろん、お子さまの学習に活かしたい方はぜひ、最後までお読みください。

STEAM教育とは?

STEAM(スティーム)教育とは、科学 (Science)、技術 (Technology)、工学 (Engineering)、芸術・リベラルアーツ (Arts)、数学 (Mathematics) の頭文字を取った教育法です。1990年代にアメリカが発祥で教育施策として提唱され、2013年のオバマ政権、2018年のトランプ政権でも人材育成教育の一環として行われました。アメリカ以外でも、2009年にはオーストラリアでは高校生を対象とした「iSTEMプログラム」が開始。2012年にはベトナムで私学の生徒を対象にSTEM教育が行われています。

STEAM教育では、従来の各科目を関連付けながら学ぶ横断的な学習に加え、創造性や問題解決能力が身に付くことを目的としています。実際、文部科学省の全国学⼒調査の統計では、「総合的な学習の時間で探究のプロセスを意識した学習活動に取り組んでいる児童・⽣徒ほど各教科の正答率が⾼い傾向にある」と記載し、学校教育においてのSTEAM教育の有効性を記しています。
(参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/mext_01592.html)

なぜSTEAM教育が注目されているの?

STEAM(スティーム)教育の狙いは、総合的な学習の時間を通して低学年のうちから探求心を養うことです。たとえば、一昔前の小学校や中学校ではテストの結果や入試合格にこだわった指導やカリキュラムに偏っていました。

ところが、デジタル化や科学技術の発展がめまぐるしい現代、2、3年前の知識や学びが通用しなくなるケースも珍しくありません。そのような際に、STEAM教育で学んだ総合学習を活かすことで、子どもたちは屈することなく、チャレンジすることができるようになります。

今後、コンピューターやAIに頼らず主体性を持って、思考力や課題解決能力を深めることは、21世紀型スキルとして重要視されていくでしょう。

STEM教育やプログラミング教育との違いは?

STEAM教育の前身「STEM(ステム)教育」は、科学 (Science)、技術 (Technology)、工学 (Engineering)、数学 (Mathematics) の頭文字4文字を繋げた教育法でした。その後、知識だけでなく感性や表現力も高めるために「芸術・リベラルアーツ (Arts)」を追加し、頭文字を繋げたのが現在の「日本型STEAM(スティーム)教育」です。さらに、科学 (Science)、技術 (Technology)、工学 (Engineering)、数学 (Mathematics) に「Sports(スポーツ)」の頭文字を加えた「STEAMS(スティームス)教育」も意識されつつあります。

一方のプログラミング教育も、STEAM教育の一環として行われますが、プログラミングに特化しただけでなく、さらに広義の学習を含んでいます。たとえば、パソコンを使用するだけのプログラミング教育だけでは、STEAM教育の「工学 (Engineering)」や「芸術 (Arts)」は十分とは言えません。

プログラミングにさらにロボットや機械の領域の学びを組み合わせることで、さらに幅広い分野に発展できるでしょう。

小学校のSTEAM教育で得られる5つのメリット

STEAM(スティーム)教育の実践や体験学習を通して、通知表の成績だけでは測れない社会で役立つ「非認知能力」を高めることが可能です。具体的に養うことができる下記5つのメリットをご紹介いたします。

  • 創造性: 遊びを通して、新しいアイデアを生み出す力を育む
  • 問題解決能力: 課題を分析し、解決策を見つける力を育む
  • 論理的思考力: 物事を論理的に考え、判断する力を育む
  • 情報収集能力: 情報収集し、分析する力を育む
  • 協調性: 仲間と協力して課題を解決する力を育む

創造性: 遊びを通して、新しいアイデアを生み出す力を育む

STEAM教育では一見、遊びのような授業も多いです。生徒たちは、創造力や想像力を育てることができます。たとえば、子どもたちがロボットを製作したり、ゲームをプログラミングする過程で、頭の中に浮かんだイメージを形にする表現力が身に付きます。

問題解決能力: 課題を分析し、解決策を見つける力を育む

与えられた課題を主体的に分析し、「なぜ上手くいかないのか?」「どうしたら思い通りにいくのか?」と、思考と修正を繰り返すことで、問題解決能力を高めることができます。特にSTEAM教育の課題は、答えがひとつでないケースも多いです。そのため、どんな結果であっても肯定的に受け止め、次の課題解決に活かせるのもSTEAM教育の大きなメリットです。

論理的思考力: 物事を論理的に考え、判断する力を育む

課題を解決していく過程で、ただやみくもに模索するのではなく、筋道を立てて計画しながら取り組む力が身に付きます。たとえば、トラブルが起きたときも一か所だけに注目するのではなく、多角的な視点で把握し、適切な判断ができるようになります。

情報収集能力: 情報収集し、分析する力を育む

STEAM教育では、算数や国語といった科目の制限はありません。そのため、多くの情報の中から、自分に必要な情報を的確に集める必要があります。特に、昨今は誰でもインターネットから膨大な情報を手に入れることが可能です。正しい情報を判断し見極める力を身に付けるのも、令和の時代では必要になってくるでしょう。

協調性: 仲間と協力して課題を解決する力を育む

STEAM教育では、チームワークが必要な課題も多く出されるため、協調性も大切な要素となります。たとえば、静岡県にある浅羽北小学校では「STEAM タグラグビー」と呼ばれるスポーツとプログラミング教育を融合させた「戦略志向型体育」を教育課程に取り込んでいます。

仲間たちと意見交換をし、チームメイトと戦略を共有することで理数の知識だけでなく、協調性やコミュニケーション能力も養われます。

このように、STEAM教育は将来、社会で役立つための貴重なスキルを身に付けられるでしょう。

小学校のSTEAM教育の導入事例

経済産業省は、5年間を目標に1人1台のPCと高速ネットワーク環境を整える「GIGAスクール構想」を進めてきました。GIGAスクール構想の最終的な目的は、支援が必要な子どもたちへのインクルーシブ教育や教員による校務の情報化も挙げられます。

並行して、全国の小中・高等学校を対象に、PCとSTEAM教育を取り入れたさまざまなプログラムやICT授業を発表しています。実際の小学校で行われている導入事例をご紹介いたします。

ロボットプログラミング

ロボットプログラミングは、STEAM教育において特に人気の教材です。直感的な操作が可能なScratch(スクラッチ)やViscuit(ビスケット)を活用し、ロボットに自由な動きを持たせます。

⇒レゴプログラミング教材とスクラッチの接続についてはこちら

導入事例としては、埼玉県の戸田東小学校と中学校では、世界最大の半導体メーカーのintelと連携して「STEAM Lab」を開設。小学校3年生と4年生はプログラミングロボットRootを使いロボットを動かす授業を行いました。同校の5・6年生などの高学年では、3Dプリンターや動画編集も授業に取り入れています。

工作や科学実験、美術などのSTEAM教育導入事例も

ロボットプログラミングだけでなく、図工や工作・理科・科学実験・美術・音楽・体育など多くの科目でSTEAM教育が導入されています。たとえば、兵庫教育大学附属小学校では、校長先生が主体となり最新の3DプリンターやハイスペックPCを導入。プログラミングだけでなく、フィールドワークを実施したり、ものづくりの楽しさも子どもたちに教えています。

また、関西大学初等部では、小学4年生の国語で習う「ごんぎつね」の物語から、キツネの気持ちを心理学的に分析したり、火縄銃の仕組みについて考えたりなど、文系・理系の知識を分けずに多方向から考える力を鍛えることができます。

このように、多くの小学校でSTEAM教育が取り入れられ、子ども達の探究心や主体的な感性の資質を養う取り組みが行われているのです。

STEAM教育のプログラミングならスクールで学ぶのがおすすめ

STEAM(スティーム)教育のプログラミングをより効率的に学ぶなら、専門のスクールに通うのが最も効果的です。文部科学省の積極的な後押しもあり、STEAM教育を実践している小学校は増えてはいますが、教師の対応が追い付いていない等の課題も指摘されており全国的にはまだ十分とは言えません。プロの教師がいるプログラミング教室、ロボット教室であれば、手厚いサポートでより横断的に学べるでしょう。

さらに大きな教室であれば、年齢ごとに適したロボット教材やパソコン、タブレットにも触れることができ学びの幅を大きく広げられます。

スクラッチプログラミングの記事でさらに詳しく紹介しています。
プログラミングの習い事の効果について詳しくはこちら
子ども向けプログラミング教室の選び方について詳しくはこちら

STEAM教育を学ぶならプログラミング教室プログラボへ!

プログラボでは、レゴロボットを活用したプログラミング授業を行い、小学生を中心に総合的な学習の時間を提供しています。馴染みのあるレゴブロックを使用し、ロボットを製作。プログラミングを行うロボットを自由自在に動かすことが可能です。ロボットが思い通りに動くよう自ら試行錯誤を繰り返すことで、子どもたちはより主体的意識を持って課題解決力を養うことが可能です。

入会金や教材費は無料で、月謝のみで学べるためお子さまと教室の相性を見極めながら通うことができます。

STEAM教育を通してお子さまの眠っている探究心や感性の資質を伸ばし未来に役立つスキルを身につける方法として、ぜひご検討ください。

プログラボのレゴプログラミングコースはこちら

プログラボでは無料体験会もおこなっています。親子で参加できますので、授業でのお子さまの様子をご覧いただくことも可能です。ご兄弟やお友達とのご参加も可能ですので、ぜひお気軽にお申し込みください。

ブロックロボットプログラミングの体験はプログラボへ

プログラボについて詳しくはこちら

ロボットプログラミングを体験できる東京メトロ・プログラボの教室

東京メトロが運営するプログラボは東京、千葉、神奈川にスクールを開設しており、無料体験授業を開催しています。各教室の詳細、無料体験のお申し込みは詳細をご覧ください。

レゴプログラミング教室についてのくわしい紹介はコチラ

東京都のロボットプログラミングが体験できる教室

  • 晴海校(2024年4月開校):都バス「はるみらい前」より徒歩3分 ※詳細
  • 目黒校:東京メトロ南北線・JR山手線・東急目黒線・目黒駅 徒歩3分 ※詳細
  • 茗荷谷校:東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅 徒歩1分 ※詳細
  • 本郷三丁目校:東京メトロ丸ノ内線 都営大江戸線 本郷三丁目駅 徒歩1分 ※詳細
  • 月島校:東京メトロ 有楽町線 月島駅 徒歩2分 ※詳細
  • 葛西校:東京メトロ東西線 葛西駅 中央出口(高架下)徒歩2分 ※詳細
  • 曳舟校:京成曳舟駅から徒歩1分/東武スカイツリーライン曳舟駅から徒歩3分 ※詳細
  • 王子校:東京メトロ南北線 JR京浜東北線 王子駅 徒歩4分 ※詳細
  • 赤塚校:東京メトロ有楽町・副都心線 赤塚駅 徒歩2分 ※詳細
  • 綾瀬校:東京メトロ千代田線 綾瀬駅東口 徒歩2分 ※詳細
  • 東陽町校:東京メトロ東西線東陽町駅 徒歩4分 ※詳細
  • 西日暮里校:東京メトロ千代田線 都営日暮里・舎人ライナー 西日暮里駅 徒歩2分 ※詳細

千葉県のロボットプログラミングが体験できる教室

  • 津田沼校:JR総武線(東京メトロ東西線直通) 津田沼駅 徒歩3分 ※詳細

神奈川県のロボットプログラミングが体験できる教室

  • 鷺沼校:東急田園都市線 鷺沼駅 徒歩3分 ※詳細
  • 海老名校:小田急小田原線・相鉄線・JR相模線 海老名駅 徒歩1分 ※詳細

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